グランビルの法則とは:FX取引のタイミングを判断するテクニカル分析手法

海外FX基礎知識

FXや株式投資の世界で、チャート分析の基本中の基本と言えば「移動平均線」です。 この移動平均線と価格の動きを組み合わせて、最も効率的な売買タイミングを導き出したのが「グランビルの法則」です。 1960年代に考案されて以来、今なお世界中のプロトレーダーが意識するこの法則は、相場の本質を突いています。

本記事では、初心者が迷いがちなエントリーポイントを、8つのパターンに分けて誰よりも分かりやすく、かつ深く解説していきます。 単なるパターンの暗記ではなく、その裏側に隠された「大衆心理」を読み解く術を身につけていきましょう。 相場の波を掴み、利益を積み上げるための第一歩として、この一生モノのスキルを自分のものにしてください。 プロの現場で実際にどう使われているのか、その深淵までを詳らかにしていきます。


【この記事で分かること】

  • グランビルの法則の仕組みと移動平均線の本質
  • 買い4種・売り4種の売買サインの見極め方
  • 価格と平均線の「乖離」を利用した予測テクニック
  • 「ダマシ」を回避して勝率を安定させるリスク管理術

グランビルの法則とは何か?FX初心者向けに基本を解説

FXのテクニカル分析を学び始めると、必ずと言っていいほど最初に登場するのがグランビルの法則です。 この法則は、米国の株式アナリストであるジョセフ・グランビル氏によって考案された、移動平均線と価格の関係性を体系化した売買ルールです。 シンプルでありながら、相場心理の根源を捉えているため、FX、株、仮想通貨など、あらゆるチャート分析に応用可能です。

多くの手法が生まれては消えていく中で、半世紀以上も支持され続けている理由は、これが「統計的な事実」に基づいているからです。 価格が平均値から離れすぎれば戻り、トレンドが出れば平均線に支えられて伸びる。 ここでは、基本概念から理論の背景まで、プロの視点でその本質を徹底的に紐解いていきましょう。

グランビルの法則とは?移動平均線を使った売買判断ルール

グランビルの法則を一言で言えば、「移動平均線の向き」と「現在の価格がその線のどこにあるか」によって、売買のタイミングを8つのパターンで定義したものです。 移動平均線は、一定期間の価格の平均値を結んだ線であり、相場の「平均的な取得コスト」や「勢い(トレンド)」を可視化してくれます。 グランビルはこの平均線が、価格を引き寄せる性質と、時には反発させる壁のような役割を果たすことに着目しました。

具体的には、買いサインが4つ、売りサインが4つの計8パターンが存在します。 これらは、トレンドが始まる瞬間を捉えるものから、トレンド中の押し目買い、さらには「価格が上がりすぎたから一旦戻るだろう」という逆張り的な発想までカバーしています。 FXで勝てない人の多くは、根拠のない「なんとなく」のトレードをしてしまいますが、この法則を軸に据えることで「今は待つべきか、攻めるべきか」の基準が明確になります。

カテゴリ特徴・内容期待される効果
使用インジケーター単純移動平均線(SMA)トレンドの方向性と強さを一目で把握
推奨期間200日線が基本(FXでは20, 25, 75も併用)大口投資家の意識するポイントと一致
サインの種類買い4パターン、売り4パターンあらゆる相場局面に対応可能な戦略
理論の核心価格と移動平均線の「乖離」と「収束」相場の行き過ぎと修正を利益に変える

参照元:日本証券業協会:テクニカル分析の基本

初心者がまず覚えるべきは、価格は常に移動平均線に「戻ろうとする性質」があるということです。 ゴムをイメージしてください。引っ張りすぎれば(乖離すれば)元に戻ろうとする力が働きます。 この物理的な動きのような自然な法則を、チャート上に落とし込んだのがグランビルの法則なのです。 移動平均線は単なる線ではなく、市場参加者の「合意形成の基準」であることを理解しましょう。

グランビルの法則がFX取引で重要視される理由

なぜ、数十年も前の理論が現代のFX市場でも有効なのでしょうか? それは、グランビルの法則が「市場参加者の平均心理」を突いているからです。 多くのトレーダーが移動平均線をチェックしているため、特定の価格帯で「そろそろ買いだ」「もう限界だ」というコンセンサスが形成されやすくなります。

特に、移動平均線をサポート(支持線)やレジスタンス(抵抗線)として機能させる動きは、世界中の大口投資家やアルゴリズムもプログラムに組み込んでいます。 「みんなが見ているから、その通りに動きやすくなる」という自己実現的な側面が非常に強いのです。 FXは多数決の世界ですから、大多数が意識するポイントを知ることは、勝率を高めるために不可欠な戦略となります。

また、グランビルの法則は単なるインジケーターの数値ではなく、「価格の勢い」を重視します。 移動平均線が上向いている時に、価格が一時的に下がっても、それは絶好の買い場になることが多い。 こうしたトレンドフォローの考え方を論理的に裏付けてくれるため、多くのプロから絶大な信頼を寄せられているのです。 相場の「健康診断」をするための聴診器のような存在と言っても過言ではありません。

参照元:金融庁:投資の基本:テクニカル分析とは

考案者ジョセフ・グランビルと理論の背景

ジョセフ・グランビル(Joseph E. Granville)は、20世紀を代表するチャーティストの一人です。 彼は自身の著書『Granville’s New Strategy of Daily Stock Market Timing for Maximum Profit』の中で、この法則を提唱しました。 もともとは株式投資のために開発されたものですが、その普遍性の高さから、現在ではFX市場においてより熱心に活用されています。

グランビルが提唱した時代は、現在のような複雑なコンピューター解析はありませんでした。 しかし、人間の欲望と恐怖が織りなす「相場の波」は、時代が変わっても本質的には変わりません。 彼は「オン・バランス・ボリューム(OBV)」という出来高指標の開発者としても知られ、相場のエネルギーの流れを読み解く天才でした。 出来高と価格の関係を深く追求した彼だからこそ、このシンプルな移動平均線の法則に辿り着いたのです。

彼の理論の根底には、「価格は常にエネルギーの均衡を保とうとする」という哲学があります。 そのエネルギーの基準点となるのが移動平均線であると考えたのです。 この背景を知ることで、単なるパターンの暗記ではなく、相場の「呼吸」を感じ取ることができるようになります。 現代のAIトレードが主流の時代でも、この古典的理論が廃れないのは、人間心理という「変わらないもの」を対象にしているからです。

移動平均線の歴史的意義

1960年代当時の市場は、現代よりも情報の非対称性が強かったと言われています。 その中でグランビルは、過去の価格データが未来の動向を左右するという事実に気づきました。 彼が提唱した200日移動平均線は、現在でも「強気相場」と「弱気相場」を分ける世界基準となっています。

テクニカル分析におけるグランビルの法則の位置づけ

テクニカル分析には大きく分けて「トレンド系」と「オシレーター系」の2つがあります。 グランビルの法則は、その両方の性質を併せ持つ非常に稀有な分析手法です。 移動平均線を使うことでトレンドの方向性を確認しつつ、価格との乖離を見ることで「買われすぎ・売られすぎ」を判断するオシレーター的な役割も果たします。

多くの初心者は複数のインジケーターを表示させて画面を複雑にしがちですが、実はグランビルの法則を極めるだけで、相場のほとんどの状態を説明できてしまいます。 まさに「テクニカル分析の王道」であり、他のどのような高度な手法を学ぶにしても、この法則を理解していないと砂上の楼閣になってしまいます。 例えば、一目均衡表やエリオット波動論を学ぶ際も、この移動平均線の概念がベースにあります。

現代のトレーダーは、グランビルの法則をベースに、さらにMACDやRSIといった指標を組み合わせて精度を高めています。 しかし、全ての派生手法の元を辿れば、このシンプルな移動平均線と価格の関係性に辿り着きます。 基本でありながら究極。それがグランビルの法則の立ち位置なのです。 多くのインジケーターに迷い込んだ時こそ、この原点に立ち返ることが、トレードの安定に繋がります。

参照元:日本証券アナリスト協会:証券分析の基礎

移動平均線と価格の関係をどう見るべきか

グランビルの法則を使いこなす鍵は、移動平均線を「磁石」や「壁」として捉えるイメージ力にあります。 価格が移動平均線から大きく離れたとき、相場には強いストレスがかかっています。 このストレスが限界に達すると、価格は磁石に引き寄せられるように移動平均線へと戻ってきます。 これは、含み益を抱えた人の利益確定と、逆張り派の参入によるものです。

一方で、トレンドが強い局面では、移動平均線は強力な「壁」として機能します。 価格が移動平均線に近づいても、そこで反発して再びトレンド方向へ進んでいく。 この「引き寄せ」と「反発」のどちらが今起きようとしているのかを判断するのが、グランビルの法則の醍醐味です。 この判断を支えるのが、移動平均線の「角度」と「現在の価格の位置関係」です。

具体的には、移動平均線の「角度」に注目してください。 角度が急であればあるほど、そのトレンドは強力であり、壁としての機能も増します。 逆に横ばいの時は、磁石としての機能が強く、価格は線の周りを行ったり来たりするレンジ相場になります。 この関係性を理解するだけで、無駄なエントリーが劇的に減るはずです。 価格を「生き物」として、移動平均線を「その生き物が帰るべき家」として捉える感覚が、プロへの近道です。

グランビルの法則は初心者でも使えるのか?

結論から申し上げますと、初心者こそまず取り組むべき手法です。 なぜなら、判断基準が「移動平均線1本」という非常にシンプルなものだからです。 複雑な計算式や、複数のインジケーターの矛盾に悩まされる必要がありません。 視覚的に分かりやすいため、チャートを見るトレーニングとしても最適です。

もちろん、実際の相場では法則通りにいかない「ダマシ」も存在します。 しかし、グランビルの法則を学ぶ過程で、「トレンドとは何か」「大衆心理はどこで動くのか」という相場の基礎体力が自然と身につきます。 まずはデモトレードなどで、1時間足や日足のチャートに期間21や25の移動平均線を表示させ、法則を当てはめてみてください。 いきなり大きな金額を賭けるのではなく、まずは「法則が効いている場面」を探す目を養うことが大切です。

「この形になったらエントリーする」という明確なルールがあるため、感情に左右されやすい初心者にとって強力な武器になります。 まずは8パターンのうち、最も成功率が高いと言われる「パターン1(新規買い)」と「パターン2(押し目買い)」から極めていくのが上達の近道です。 一度に全てを覚えようとせず、得意な形を1つずつ増やしていくことが、FXを長く続けるコツだと言えるでしょう。

グランビルの法則を学ぶ前に知っておきたい前提知識

グランビルの法則を学ぶ前に、最低限「移動平均線の種類」と「期間設定」については理解しておく必要があります。 一般的にグランビル自身は200日移動平均線を推奨していましたが、短期的なFXトレードでは20日、25日、75日などが好まれます。 どの期間を選ぶかによって、拾えるトレンドの波の大きさが変わってくるからです。

また、移動平均線には単純移動平均(SMA)と指数平滑移動平均(EMA)がありますが、最初はより一般的で緩やかに動くSMAを使うのが無難です。 EMAは直近の価格を重視するため反応が早いですが、その分「ダマシ」も多くなる傾向があります。 価格が線を抜けたと判断する際も、ヒゲで抜けたのか、実体で確定したのかなど、自分なりのルールを持つことも重要です。

さらに、マルチタイムフレーム分析の視点も持っておくと良いでしょう。 5分足でのグランビルの法則を見る際も、上位足(1時間足や4時間足)の移動平均線がどちらを向いているかを確認するだけで、成功率は格段に上がります。 これらの基礎知識を土台にすることで、法則の理解度はさらに深まるでしょう。 テクニカル分析は単体で使うよりも、広い視野と組み合わせることで真価を発揮するのです。

参照元:三菱UFJ銀行:為替相場の動きと分析手法

FXで使えるグランビルの法則8つの売買パターンと実践ポイント

グランビルの法則の真髄は、具体的な8つの売買パターンに集約されています。 これらを単なる図形として覚えるのではなく、その背景にある「投資家たちの心理」を想像しながら理解することが重要です。 ここでは、買いの4パターン、売りの4パターンを、それぞれプロの視点で深掘りしていきます。

各パターンの特徴を整理し、どのような相場状況で最も威力を発揮するのかを明確にしていきましょう。 特に、利益を伸ばしやすいパターンと、リスクが高いパターンを見分ける能力は、あなたの資産を守るために不可欠です。 一つひとつのサインが持つ「市場の声」に耳を傾けるように、じっくりと読み進めてください。


【以下で分かること】

  • トレンドの発生と継続を見極める具体的な形状
  • リスクリワードの優れたエントリーポイントの特定法
  • 行き過ぎた相場を利益に変える乖離分析の活用
  • シナリオが外れた際の損切り基準の明確化

グランビルの法則①:移動平均線を下から上に抜ける買いサイン

これは「新規買い」のシグナルであり、トレンド転換の初動を捉える最も強力なサインの一つです。 条件は、横ばいか、あるいは上昇し始めた移動平均線を、価格が下から上に力強く突き抜けることです。 それまで続いていた下落トレンドが終わり、買い勢力が主導権を握ったことを示唆します。

このパターンの背景には、長期間含み損を抱えていた投資家たちが、価格が平均コストを上回ったことで安堵し、さらなる買い注文を入れ始める心理があります。 また、売りポジションを持っていた人たちの買い戻し(損切り)を巻き込むため、上昇の勢いが加速しやすいのが特徴です。 ただし、角度がまだ下向きの移動平均線を抜けただけでは「一時的な戻り」に終わることもあるため、移動平均線自体が平坦になるのを待つのがコツです。

ポイント詳細投資家心理の背景
MAの状態下落から横ばい、または上向きに転じ始めている「もうこれ以上は下がらない」という確信
価格の動き移動平均線を力強く上抜く(GCの原型)新規の買い手が参入し、トレンドが交代
狙い目トレンドの発生初期、大きな利益が狙える低リスク・高リターンの絶好のチャンス
注意点MAが急角度で下向きの場合はダマシになりやすい戻り売りに押されるリスクを警戒すべき

実践では、このサインが出た直後に飛び乗るのではなく、一度突き抜けた価格が再度移動平均線をテストしに来る動き(ワンクッション)を確認すると、より安全なエントリーが可能になります。 これを「リテスト」と呼び、プロはこの動きを待ってからエントリーすることが多いです。 焦らずに、相場が「本当に上がる準備ができたか」を確認する余裕が勝率を支えます。

参照元:日本取引所グループ:テクニカル指標の見方(移動平均線)

グランビルの法則②:押し目で狙う王道の買いタイミング

上昇トレンドの最中に発生する「押し目買い」のシグナルです。 条件は、移動平均線が右肩上がりの状態で、上昇していた価格が一時的に下落し、移動平均線を割り込んだ後に再び上昇し始める局面です。 「トレンドは継続する」という前提に基づいた、非常に成功率の高い手法です。 FXで長期的に勝ち続けている人の多くが、このパターンを最も得意としています。

この局面では、価格が平均的な買値(移動平均線)を一時的に下回ることで「割安感」が生まれます。 トレンドが強いと確信している投資家たちは、ここを絶好の追加購入チャンスと捉えて一斉に買いを入れます。 移動平均線を一時的に下抜けるのは、短期的な利益確定売りによるものであり、本質的なトレンドが変わったわけではありません。 むしろ、市場の「垢」を落とすために必要な調整なのです。

むしろ、この「少し下抜ける」という動きが重要です。 中途半端な位置で買っている弱気なトレーダーの損切りを一度清算することで、その後の上昇がより軽やかになるからです。 移動平均線の角度がしっかり上を向いている限り、多少の割り込みは「ボーナスタイム」と捉える余裕がプロにはあります。 この時、下位足で反転のサイン(陽線の包み足など)が出れば、さらに信頼性は高まります。

グランビルの法則③:上昇トレンド終了を示す売りサイン

上昇トレンドが勢いを失い、いよいよ下落へと転じる予兆を捉えるサインです。 移動平均線が上昇しているにもかかわらず、価格がその線を下回った後、再び上昇しようとしても移動平均線を越えられずに反落する場面を指します。 これは「買いの勢いが衰え、平均コスト付近での戻り売りが強まっている」ことを示しています。 トレンドが「崩壊」する第一歩と言えるでしょう。

このパターンは、トレンドの終焉を告げる警鐘です。 それまで移動平均線に守られて上昇していた価格が、ついにその防衛線を突破され、さらに「戻り」も拒否される。 これは、市場のセンチメントが明らかに「押し目買い」から「戻り売り」へと変化した証拠です。 多くの初心者が「まだ上がるはずだ」と希望的観測を持ちやすい場面ですが、客観的な事実は下落を示唆しています。

多くのトレーダーは、まだ上昇トレンドが続くと信じて買い下がろうとしますが、移動平均線が頭を抑える形になったら注意が必要です。 ここで強気に買うのではなく、保有している買いポジションを決済し、ドテン(売りへの転換)を検討すべき重要な局面となります。 「自分の予想」よりも「チャートの事実」を優先できるかどうかが、プロとアマの分かれ道です。

参照元:野村ホールディングス:マーケット用語集(移動平均線)

グランビルの法則④:移動平均線からの乖離が示す天井サイン

これは逆張りの発想による売りシグナルです。 移動平均線から価格が「異常」と言えるほど上方に大きく離れた(乖離した)場合、価格は急落して移動平均線へ戻る可能性が高いと考えます。 上昇トレンドが過熱し、バブル的な動きを見せた最後のクライマックスで発生しやすいパターンです。 「買いたい人が全員買ってしまった状態」を指します。

相場には「平均への回帰(Mean Reversion)」という原理があります。 買われすぎた相場は、どこかで利益確定の連鎖が起き、一気に冷え込みます。 この乖離を利用したトレードは、短期間で大きな利益を得られる可能性がありますが、非常に難易度が高いのも事実です。 なぜなら、トレンドの勢いが強い時は、予想を超えて乖離が拡大し続けることがあるからです。

「どこまで離れたら乖離しすぎか」を判断するためには、過去のチャートで乖離率をチェックしたり、エンベロープやボリンジャーバンドといった指標を併用するのが一般的です。 無理に頂点を狙うのではなく、上昇の勢いが弱まり、陰線が出始めたのを確認してからエントリーするのがプロの鉄則です。 「頭と尻尾はくれてやれ」という相場格言を思い出し、安全な部分だけを抜き取ることが長く生き残る秘訣です。

グランビルの法則⑤:移動平均線を上から下に抜ける売りサイン

パターン①の反対で、「新規売り」のシグナルです。 上昇していた、あるいは横ばいになってきた移動平均線を、価格が上から下へと力強く突き抜ける動きを指します。 これは本格的な下落トレンドの幕開けを意味することが多いです。 これまで買いを支えていたパワーが尽き、一気に売りへと傾く、相場の潮目が変わる瞬間です。

この瞬間、市場には「ついに終わったか」という絶望感が漂います。 特に、高値圏で粘っていたロング(買い)ポジション保有者が、移動平均線を割ったことで一斉に損切り注文を出すため、下落スピードは上昇時よりも速くなる傾向があります。 移動平均線自体が下向きにカーブを描き始めたタイミングであれば、その信頼性はさらに高まります。 これを「デッドクロス」の初期症状と捉えることもできます。

このサインが出た後は、しばらく下落が続く可能性が高いため、安易なリバウンド狙いの買いは禁物です。 むしろ、移動平均線がレジスタンス(上値抵抗線)として機能し始めるのを待ち、戦略的に売りを仕掛けていくステージに入ります。 下落局面は利益が出るスピードが早いため、このパターンをマスターすると効率よく資産を増やすことが可能になります。

参照元:日本FP協会:資産運用のためのチャート分析の基本

グランビルの法則⑥:戻り売りで狙う安全なエントリーポイント

下落トレンドにおける「戻り売り」の王道パターンです。 移動平均線が右肩下がりの状態で、下落していた価格が一時的に上昇し、移動平均線を上抜けた後に再び反落し始める局面を指します。 パターン②(押し目買い)の真逆であり、下落の勢に乗るための最も効率的なエントリーです。 下落トレンドが確定した後の「再エントリー」として非常に重宝します。

下落トレンド中の価格上昇は、単なる自律反発やショート(売り)ポジションの利益確定に過ぎません。 価格が移動平均線(平均コスト)付近まで戻ってくると、まだ売りそびれていた投資家や、さらに売り増したいプロたちが「待ってました」とばかりに売り注文を浴びせます。 「戻りは売る」というコンセンサスが最も強く働くポイントであり、売り手にとって有利な条件が揃っています。

移動平均線という「重力」に逆らって上昇しようとしても、トレンドの勢いが強いとその重力に抗いきれず、再び奈落の底へと突き落とされる。 この動きを確認してから売ることで、高い勝率と有利なリスクリワード(損失に対する利益の比率)を確保することができます。 MAがしっかりと下を向いていることを確認し、価格がヒゲで跳ね返されるような動きを見せたら、絶好のチャンスです。

グランビルの法則⑦:下落トレンド終了を示す買いサイン

下落トレンドが底を打ち、反転の兆しを見せる買いシグナルです。 移動平均線が下落している最中に、価格がその線を上抜けた後、再び下落しても移動平均線を下回らずに反発する場面を指します。 「売り圧力が限界に達し、移動平均線がサポートとして機能し始めた」ことを意味します。 パターン③(上昇トレンド終了)の逆であり、新たな上昇の始まりを告げる重要なサインです。

これまで価格を抑えつけていた移動平均線が、今度は価格を支える「床」に変化する瞬間です。 これは「ロールリバーサル(サポレジ転換)」の一種であり、トレンド転換の非常に強力な根拠となります。 下落の勢いが弱まり、移動平均線の角度が緩やかになってきている時にこの形が出たら、大きなチャンスです。 底値圏での「二番底」形成を伴うことが多く、非常に信頼性の高いパターンです。

このパターンでエントリーする場合、移動平均線のすぐ下にストップ(損切り)を置けるため、リスクを最小限に抑えつつ、その後の大きな上昇トレンドを最初から最後まで享受できる可能性があります。 プロはこの「底の確認」を非常に重視します。 「落ちてくるナイフ」を掴むのではなく、ナイフが床に刺さって揺れが止まったのを確認してから手を伸ばす。そんな慎重さが報われるパターンです。

参照元:楽天銀行:FXのチャートの見方・移動平均線

グランビルの法則⑧:移動平均線からの乖離が示す底値サイン

逆張りの買いシグナルです。 下落トレンドが極まり、価格が移動平均線から下方に大きく乖離した場合、自律反発を狙った買いを入れます。 パニック売りが発生し、恐怖に駆られた投資家が投げ売りをした直後の「真空地帯」を狙う手法です。 相場が「行き過ぎた」瞬間の歪みを取りに行く、非常にエキサイティングなトレードとなります。

相場がパニックに陥ると、価格は実力(平均値)を大きく下回ることがあります。 しかし、行き過ぎた下落は必ず修正されます。 この「売られすぎ」を突いて、リバウンド(戻り)の利益を素早く掠め取るのがこのパターンの狙いです。 ただし、急落の勢いが強すぎる場合は、そのまま安値を更新し続けるリスクもあるため、最も慎重な判断が求められるサインでもあります。

注意しなければならないのは「落ちてくるナイフを掴む」リスクです。 乖離したからといってすぐに買うのではなく、RSIなどのオシレーターで売られすぎを確認したり、下位足で反転のチャートパターン(ダブルボトムなど)が出たのを確認する慎重さが必要です。 このパターンは、利益が出たら深追いせずにサッと撤退するのがスマートな戦い方です。 本命のトレンド転換を待つための、繋ぎのトレードとして捉えるのが良いでしょう。

グランビルの法則をFXで使いこなすための注意点【まとめ】

グランビルの法則は強力ですが、万能ではありません。 実際の相場では、理論通りに動かない局面や、自分の判断を鈍らせるノイズが必ず発生します。 テクニカル指標はあくまで「可能性」を示すものであり、絶対的な未来を予言するものではないからです。 最後に、この法則を一生の武器にするために、プロライターとして、そして投資の先輩として、大切な10のポイントをまとめました。

【まとめ】

  • 移動平均線の期間は「200日」を基準にしつつ、自分のトレードスタイルに合わせて期間設定を検証する
  • 短期足のサインだけに惑わされず、常に上位足(日足・4時間足)のトレンド方向との一致を確認する
  • 移動平均線の「角度」を最重要視し、角度が不十分なレンジ相場ではエントリーを見送る
  • 乖離狙いの逆張り(④と⑧)はハイリスクなため、初心者はまず順張りサイン(①②⑤⑥)から極める
  • ローソク足の実体が確定(終値)するのを待ってから「抜け」を判断し、ヒゲでの反応には注意する
  • 重要指標発表時などボラティリティが異常に高まる場面では、法則が無視されることもあると心得ておく
  • 100%の勝率は不可能。「ダマシ」に備えてエントリーと同時に損切り(ストップロス)を必ず入れる
  • 水平線やラウンドナンバー(節目の価格)と法則が重なる「根拠の密集地帯」を優先的に狙う
  • 過去チャートで自分の目で「法則が機能した実例」を最低100箇所以上検証し、勝ちパターンを脳に刻む
  • 不確実性こそが相場の本質。資金管理(ロット調整)を徹底し、一度の負けで退場しない強さを身につける

グランビルの法則は、単なる売買サインの羅列ではなく、マーケットの呼吸を感じるための「地図」です。 この地図を片手に、実際のチャートと真摯に向き合うことで、あなたのFXトレードは間違いなく進化するでしょう。 この記事が、皆さんの輝かしい投資人生の良きガイドとなれば幸いです。

XMTrading(エックスエム)

私が現在、利用している証券会社はXMTradingです。XMTradingの特徴は以下の通りです。

・口座開設ボーナス13,000円でお得!
・最大1,000倍レバレッジで少額取引可能!
・ゼロカットシステムで借金の心配なし!
・日本語サポートが充実している!

XMTradingは、初心者でも安心して利用できます。信用性も高いので私が一番おすすめする証券会社です♪

海外FX基礎知識
シェアする
まさゆきをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました